私の社会像 4

優勝劣敗とか、金銭財物とか、地位・名誉とか、道徳・信心などに重きをおく価値観から来る満足感や安心感は本当のものではない。
物を豊富にしたり、福祉や教育に力を入れるのも、人々がより良く生きられる社会たらんとする施策だろうが、本当の意味での物心両面の安定・満足を目指すのなら、「人間は何によって本当の満足・安心が得られるか」を見極め知ることが何よりも優先される。
人間にとっての本当の幸福は、心の安定・安心・満足がベースで、これは心の持ち方だけでは如何ともし難く、物や環境の要素も大きい。物が不足しては心にも影響するから物も必要だが、物がいくら有ってもそれで満足できるとは限らない。
いかに物や力を持っても、それだけでは満たされないことを人は本能的に知っているからか、どんな世でも人は心の満悦を求めてはいるが、そのものの見極めが曖昧なために、縛り合い押し付け合ってでも、物や力を持てば満足できると思い、そういう満足感を得ようとしている。或いは、信仰等によって心の安定を図ろうとする。
やはり、人の心は何によって満たされるかを知ることが先決。物を軽視するのでなく物も大事だが物では解決できない心の満悦を知る。人間が一生通して幸福であるというのは、どういう人生かを見極め、それを実現する社会を目指すことが肝要だと思う。 つづく
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