客観的に観察する能力 4

参考図書
「壊れた脳 生存する知」山田規畝子 講談社

脳梗塞で高次脳機能障害(認知障害)に陥った医師が、自分の病気について観察した記録。以前テレビドラマ化された。認知障害ゆえに客観的観察能力が発達した様子。障害のない人が自分の認知方法を客観視するには、逆にかなりの自覚が必要になるのではないか。

あとがきより
「...認知的な障害を回復させるための最も重要な鍵は、自己の欠損を洞察する力である。自分の心が自分の心の障害に気づく、ということである。自分の障害と言っても、身体症状ならばまだ見えるが、認知過程というものは見えるものではない。この見えないもの、自己の内なる異常に気がつくのと、まったく気がついていないのとでは、障害に対する心構えに天地の差が生じてしまう。欠損に気がつくということは、能力低下の領域を客観視できるということである。...懸命に自分の行動を観察し、失敗に気づき、なぜ失敗したのかを反省している。...」
客観的に観察する能力 | - | -