心を調える現象を・・・

乱れている心を、静めたり、和ませたり・・・、荒んでいる心を、慰めたり、癒したり・・・、
和んだり癒されたりすることで満足して、そこで止まる、それ以上を欲しない。

乱れたり荒んだままでは、まともな活動にならないから、一応、和んだり癒されたりする必要はある。でも、それが目的ではない。
まともに・・・正常に、本当に暮らして行こうとするもの。

物財が不足し、事がうまく運ばなくて、心が乱れ荒んでいる。物財が豊富で事が順調なれば気分は明るく心境が良くなる。そうなることは間違いではないが、悪いことではないが、そこで止まるのならば、何の為の豊富か順調か・・・?
物財が増えて、事がうまく運んで、それで喜んでいるのなら、却って、物財が無い方が、事が順調でない方が・・・、と云いたくなるものが、ここから出てくる。

物事の贅を尽くし昇りつめた果てに「あぁ、これではなかったな」と悟る・・・
或いは、物にも事にも凡て見放され、どん底を体験して「あぁ、物や事ではないな」と悟る・・・
でも、誰もがこんな体験できるものでないし、体験しても本当を気付くのは極々稀な奇特な人。

物が増え、事柄は思い通り・・・、欲求や要求を満たすだけの社会活動なら、迷妄彷徨人間を増やすばかり。
苦行や荒行も要らず、誰もが容易に本当を気付ける方法、環境、社会。
心を調える、心の本当、欲しがらなくてもいい、自分を守らなくてもいい、他と隔てなくてもいい、上げ底にならない方向、・・・経済活動、機構運営、家庭生活、子育て、等々。
社 会 観 | - | -