覚書 Ⅱ

 また別の内観研修所の所長をしておられる女性(50代?)は「吉本先生に『泣いている暇があったら内観しなさい』と言われた」と話していた。

 内観法の創始者吉本伊信はそこまで言っていたのかと、自分の中に何か感心するものがあった。内観の中で何かに気付いて、感動したり涙を流したりする人もいる。でもその時は内観(調べること)が止まっている。内観は調べることが本筋で、感動を求めるものではない。感動や感傷の涙に溺れていないであくまで内観に取り組む。

 涙を流している人が必ずしも深い内観をしているとは限らない。涙もろい人はいる。何かに気付いたと自分で思い込んで感動する人もいる。内観に感動や涙を結びつけてイメージする人もいるようだが、それは表面しか捉えていないということだ。
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