自分を知るための内観コース(内観法)の由来と概要

 浄土真宗の一派に身調べという求道法(悟りを得るための修行法)があり、それは、部屋に籠って飲まず食わず寝ずの状態で、自分をとことん反省し、自分の実際の姿・本当の姿(仏教では罪悪深重の自分)を知ることを通して悟りに至るという苦行的な方法でありました。

 信者の吉本伊信氏が、この方法は、自分を反省し自分を知る方法として一般の人にも有効ではないか、ぜひ一般の人にも広めたいという熱意のもとに、その身調べという方法から苦行的要素と宗教的要素を取り除いて、誰にも通用する(誰でもできる)自分を知るための自己観察法として考案・確立したものが、現行の内観法というものです。

 内観法の目標とするところは「どんな境遇にあっても幸福に生きることができる心境になること」です。
 
 すでに60年以上にわたり実践されてきており、現在、内観研修所は全国で十箇所以上あり、その他精神医療や教育の現場にも取り入れられています。また少年院や刑務所では更生・社会復帰のために活用されているようです。

 2006年からこの内観法を取り入れ、「自分を知るための内観コース」として開催しています。

 内観コースでは、自分の人生を幼少の頃から現在にいたるまで具体的に調べるというとことで、自分の人生を見直す機会になると思います。それも両親やその他周囲の身近な人たちとのかかわりの中での自分を調べるので、自分の生い立ち(成り立ち)を知る機会ともなるでしょう。またどの時代のことを調べる時も、一貫してその時の自分に向き合って、自分をよく見てよく調べることが肝要で、まじめにそこに取り組むことで、自分を見る(自分を客観的に観察する)目が養われて行きます。最近特にこの点が研鑚ライフセンターにおいては着目され、自己観察能力養成を目的にこの内観コースに参加する会員の人が増えているようです。
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