研究所サロンに参加して Ⅲ

 心の不健康のことが、<心の歪み>と表現されていたのが、何かピッタリという感じで分かりやすいと思った。優越感・劣等感・対立感・妬み嫉み・競争心・頑張り・評価を気にする・不足感などなど、全部心の正常な状態から見たら心の歪んだ状態ということだろう。

 多分今の世にまったく心の歪みのない人など皆無かもしれない。イメージ的だが、人と人、つまり心の歪みと心の歪みで構成される社会は、正常な社会ではなく歪んだ社会(差別・不平等・競争・対立・不自由・束縛社会)ということになる。心の歪んだ人たちの間で育つ子供の心も歪んでいく。心の歪み(優越感・劣等感・競争心・頑張り・不足感などなど)が受け継がれていく。

 自分の中の心の歪みの解決(心の正常化)は、時間的にも空間的にも連綿と続く心の歪みの連鎖を断ち切ることだというイメージが湧いてきた。ひとりの人の心の解決は、それ自体で社会的なことだとも言えるような気がする。

 ひとりひとりの心の歪みの解決(心の正常化)を具体的に図る社会システムというイメージと、もう一つ、ひとりの人の心の解決が周囲に自ずと伝播していく(伝播しやすい)社会システム、そんなイメージも湧いてきた。自分の中にそんなイメージが出てくるのも研究所サロンでの話を聞いてということもあるが、そういう社会システムが、現実に実態として形成されつつあることにもよるのかもしれない。
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