印象記 Ⅲ

ホジョンの泣きと笑いがセットになって観察されるときがある。おもちゃをいじったり舐めたり、そこらをごろごろ転がったり、そんな独り遊びに飽きる(?)と、泣き出すことがある。大泣きするというよりべそをかくという感じだ。そのままほっておくと泣き声もだんだん大きくなるが、抱いてやると、すぐに泣きやんでニッと笑みを浮かべる。ガラッと表情が変わる。如何にも「してやったり」という感じ。

生まれたばかりのころは、ホジョンが泣くのは、主にお腹が空いてオッパイを欲しがるときと眠たいときのようであったが、それ以外にも、ホジョンが自分の内なる欲求を泣きで表現するようになってきたということか。言葉を知らないホジョンは泣きと笑いで自分(の内)を表現しようとするのかもしれない。こういう捉え方も全部、僕(大人)の感情(感覚)移入による解釈なのだが・・

抱かずにほっておくと、ホジョンの泣き声がだんだん大きくなる。涙も出てくる。それを見て「ホジョンがまた怒りだした」と妻は言う。大泣きし始めてから抱いてやると、泣きやむのだが、その場合すぐにはホジョンの顔に笑みは浮かばない。

こういう場合一般的には「ホジョンがぐずっている」とか「駄々をこねている」というようにも捉えられるわけだが、果たしてこのときのホジョンの内に腹立ち(の芽)があるのかどうか?・・

大人の腹立ちにしても、その多くは所詮我儘が通らないときに起こるのだろうから、その心理状態としては、乳幼児の<ぐずる>とか<駄々捏ねる>ということに通じるような気もするが、どうだろうか?・・
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