問題を解消するための方法についての覚書 Ⅳ

内観法の三つのテーマは自分を客観的に見て検べるためのテーマといったらいいだろうか。自分を客観的に見るということは、自分を客観の中に置いて見るということだ。自分が自分がと大きくなっていた主観(思い・感情・判断)から抜け出て、客観の中にいる自分を見出す。そこで初めてどういう自分であったかと客観的に見て検べていける。内観法はそのように仕組まれているといえるのではないか。

内観法では<嘘と盗み>というテーマもある。このテーマは自分の心に焦点をあてるテーマといったらいいだろうか。このテーマでも具体的な場面を思い起こして、その時の自分をありのまま見ていくわけだが、嘘とか盗みは悪いことだという主観(決めつけ)が強いとありのままの自分がなかなか見えない。<嘘と盗み>のテーマは、内観法の三つのテーマである程度自分を客観視できるようになってから取組むのがよいようだ。

自分を客観視できるようになれば、その他にも、記憶に残る過去のことで今も自分が何か気にかかっている事や場面を取りあげて、その事はどういうことであったか、その時の自分はどうであったかと具体的に検べていける。今も自分の心に残る人生の途上でのいろいろな悩みや問題は、考え方を整理しただけではなかなかスッキリ片付かないものだ。そういうことも内観して検べることで解消していけるのではないかと思う。

とにかく、問題を解消するための方法の要は、<自分を客観視して検べる>ということだ。それに尽きるような気がする。
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