心の世界で出会う時

内観コースをやっていると、心の世界というものを感じるし、どういう世界なのか考えさせられる。

内観で、ある人に対する自分を調べる中で、何十年も前の場面で、その人が発した言葉が、今の自分に届くという感じになる場合がある。その時には届かなかったその人の心が、今の自分に響く、迫ってくるという感じなのだろうか。
「心の世界に、過去も今もない」と感想に書いていた人がいたが、何十年かの時を経て、その人は亡くなったりしても、その心は、今の自分に響いてくる。

親から世話してもらったことなど、あまりにも当然のように受け、まるで空気や水のごとくの感覚で、その存在も意識しない、記憶にもないという状態から、調べてみることによって、当り前というものが取り払われた時、その当時に注ぎ込まれた愛情が、親の心が、今の自分に流れ込むように感じられる。時空を超えて、ということなのだろうか。
足りない、愛情不足、さびしい・・・と感じてきた人が、そこを感じられた時に、心の世界が満たされ、不足感から、解放されていく。
ここが満たされないと、その不足感を埋めようと、様々な欲求が生じ、その欲求を埋めようとしてやっても、それは一時的なものになってしまう。心の世界が満たされない限りは解決しないようだ。

心の世界・・・不思議な世界。
そこを解明していくことで・・・。
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